GLPの交通シミュレーション手法について考える_4
今回は、はなみずき通りに於ける動的シミュレーションの必要性について考えてみたいと思います。
「GLPの交通シミュレーション手法について考える_2」に記載しましたが静的手法での課題事例として「実際に静的手法による予測が間違った判断につながった可能性があると共に、動的手法で行った場合、ほぼシミュレーション通りに渋滞の発生が確認できた」という報告がありました。
そして「GLPの交通シミュレーション手法について考える_3」に記載した通り、「静的手法で算出する交差点需要率は単一交差点を対象にした指標であり、複数の交差点間の空間的な影響は考慮されていない」とのことから、複数の交差点が存在するはなみずき通りでは動的シミュレーションを行わない限り、正確な判断はできないのではないかと思います。
動的シミュレーションが必要と考える要因
1.信号機が設置された交差点の距離が短く沢山ある
「市民会館北」の交差点から「西砂町宮沢」の交差点までの距離は約1360mですが、その間に現在は6つの信号機があり、且つ西武線も通っています。そして新たな東西道路が新設されますので、信号機が7つ、線路が1つあることになります。
この信号機の動さ時間を正確に計算し実際の動きに合わせたシミュレーションが必要です。
はなみずき通の西武線は高架等の対策がなされていませんので電車の通過時間を考慮しなければいけませんが、特に子供たちが通学する時間帯、車での通勤などの時間帯となる8時前後には電車も多く通過します。西武立川駅の時刻表では、1時間に11本~12本の電車が通りますので、約5分毎に電車が通るための遮断機の待ち時間に、信号機の待ち時間を考慮しなければならず大変な渋滞が起こることになると思われます。
西武新宿・小平方面
7時台:4・15・25・35・45・55
8時台:4・7・18・33・43・54
拝島方面
7時台:8・17・28・38・47・57
8時台:7・19・33・46・57
以上のことから、子どもたちが通学する時間帯には多くの電車も通り車は信号待ちをすることになり、この渋滞を避けるように慌ててハンドルを切って迂回をするような車が有れば悲惨な事故につながるのではないでしょうか。
3.新設道路の信号は一層の渋滞要因になるのでは
はなみずき通り沿いには保育園や高齢者福祉施設がありますが、送迎に車を使っている方からは、今でも中々駐車場に入れない、駐車場から出庫できないという問題があると聞いています。
施設の直ぐ北側を通る新設道路は、片側2車線の4車線道路と聞いていますので、完成すれば大型トラックなどの出入りの為に右折時の信号時間を取るようになれば、一層の渋滞を起こすことは間違いないと思います。
4.はなみずき通りは自転車も走ります
はなみずき通りは自転車の走行道路でもあり、朝の通学・通勤に駅まで自転車を使われる方も多くおられます。自転車で車道を走行していると道幅が狭いため特に大型車両が横を通るととても危険を感じます。
この道を数台に自転車が走行している場合、簡単にはトラックは追い抜けず、これも渋滞を引き起す要因になると考えられます。
今回ははなみずき通りを参考に、GLP建設計画に伴う渋滞の検証のためには動的シミュレーションが必要であることが言えると思います。
前のブログにも書きましたが、改めて静的手法の限界と動的手法の必要性を再掲しておきます。
【静的手法の限界と動的手法の必要性】
- 静的手法で算出する交差点需要率は単一交差点を対象にした指標であり、複数の交差点間の空間的な影響は考慮されていない。そのため、たとえば、下流側の隣接交差点がボトルネックとなって交通渋滞が発生し、先詰まり現象が起こっている場合などには、流出に制約を受けて流入交通量が小さくなり、交差点需要率が小さく算出されてしまい、適切な評価ができない。
- また、静的手法は、ある一定の時間の平均的な交通状況を評価するものであるため、たとえば、店舗への進入待ち車両による後続車への速度低下の影響を表現することができない。
- 動的手法を適用することで、上記のケースについても適切に評価することが可能である。
渋滞を静的手法で検討するのではなく、動的手法で解析することで、信号待ちや侵入待ちのトラックなどの影響を適切に評価できるのではないでしょうか。
我々市民は「市長への手紙」を通して市への意見、市への要望を出すことで少しでもGLP計画が改善されるように働き掛けましょう。
守るべきは「市民生活」であり、「子供たちの命」「高齢者の命」です
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下記のリンクから直接送ることができます。
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