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GLP建設工事の安全性は果たして?

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  GLP の環境影響評価書案が出される前に、改めて GLP 昭島プロジェクトの工事が開始された場合に危険性が無いのかという、地下水に係る懸念について確認しなければいけないと思い書きとどめておこうと思います。 8 月 18 日 19 日に開催された GLP の説明会に参加して、下記の質問をしました。 「御社は初期の計画の中で昭島の水道水は深層地下水で、開発行為は浅層地下水への影響が有っても、水道水源には影響しないという理解で良いのでしょうか。実はこのあたりの浅層地下水は横田基地方面からゴルフ場の辺りを通って昭島市の取水する井戸方面に流れています。 そこで、 PFOS 、 PFOA の問題ということはお聞きになっていると思うのですが、これは横田基地から流出した消火剤が地下水に紛れ込んだものと言われております。 これは 浅層地下水に流れ込んだと言われながら、昭島市の住民の血液検査ではかなりの血液中への含有が報告されており、浅層地下水と深層地下水が混濁するところがあるのではと疑っています。 ゴルフ場の下には過去、戦時下の飛行機工場であった時に何が土壌に含侵していたのかもわからない、ゴルフ場として除草剤などの散布もあったかもしれないような土地を開発するのに、土壌汚染調査もご実施にならないで開発行為をするのは危険な行為と思っています。それでも大丈夫という証明をどのようになされるのかご説明願いたい。」 以上の説明を求めたところ、現在東京都と土壌汚染についての打合せを進めており、改めて環境影響評価書案で説明したいと話され、それで話が終わりそうになりました。 そこで改めて「浅層地下水と深層地下水が混濁する」可能性について確認をしたところ、 GLP の顧問を務める【株式会社オオバ】の担当の方が、それは否定できないと言われました。これは浅層地下水と深層地下水がどこかで混濁している可能性があるということになります。土壌汚染の問題は下記にまとめていましたが、改めて整理のために書いておきたいと思います。 https://sites.google.com/view/akishimawokangaeru/home/groundwater-problem   浅層地下水と深層地下水の混濁による影響は大きな問題です。 どのような問題があるのかを整理すると ...

GLPの交通シミュレーション手法について考える_4

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今回は、 はなみずき通りに於ける動的シミュレーションの必要性 について考えてみたいと思います。 「 GLPの交通シミュレーション手法について考える_2 」に記載しましたが 静的手法での課題事例として 「実際に静的手法による予測が間違った判断につながった可能性があると共に、動的手法で行った場合、ほぼシミュレーション通りに渋滞の発生が確認できた」という報告 がありました。 そして「 GLPの交通シミュレーション手法について考える_3 」に記載した通り、 「 静的手法で算出する交差点需要率は単一交差点を対象にした指標であり、複数の交差点間の空間的な影響は考慮されていない」 とのことから、複数の交差点が存在するはなみずき通りでは動的シミュレーションを行わない限り、正確な判断はできないのではないかと思います。 動的シミュレーションが必要と考える要因 1.信号機が設置された交差点の距離が短く沢山ある 「市民会館北」の交差点から「西砂町宮沢」の交差点までの距離は約1360mですが、その間に現在は6つの信号機があり、且つ西武線も通っています。そして新たな東西道路が新設されますので、 信号機が7つ、線路が1つ あることになります。 この信号機の動さ時間を正確に計算し実際の動きに合わせたシミュレーションが必要です。 2.西武線の通過時間を考慮しなければいけない はなみずき通の西武線は高架等の対策がなされていませんので電車の通過時間を考慮しなければいけませんが、特に子供たちが通学する時間帯、車での通勤などの時間帯となる8時前後には電車も多く通過します。西武立川駅の時刻表では、1時間に11本~12本の電車が通りますので、約5分毎に電車が通るための遮断機の待ち時間に、信号機の待ち時間を考慮しなければならず大変な渋滞が起こることになると思われます。 西武新宿・小平方面 7時台:4・15・25・35・45・55 8時台:4・7・18・33・43・54 拝島方面 7時台:8・17・28・38・47・57 8時台:7・19・33・46・57 以上のことから、子どもたちが通学する時間帯には多くの電車も通り車は信号待ちをすることになり、この渋滞を避けるように慌ててハンドルを切って迂回をするような車が有れば悲惨な事故につながるのではないでしょうか。 3.新設道路の信号は一層の渋滞要因になるのでは はなみず...

GLPの交通シミュレーション手法について考える_3

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  前回は動的シミュレーションを行うべきかについて、大規模小売店立地法( 大店立地法)の側面から考えてみましたが、今回は、「 重要物流道路における交通アセスメント 」という観点から考えてみたいと思います。 昭島に設立される GLP 巨大物流センター・データセンター(以下 GLP 施設)の計画地は重要物流道路沿いではありませんので、「重要物流道路における交通アセスメント」の対象となる施設ではありません。しかしながら重要物流道路のような大きな幹線道路沿いに建設されて深刻な交通問題を発生させることが予想される施設への対策として策定された制度の内容を考えると、 GLP 施設はより深刻な交通問題、大渋滞を起こすことに間違いなく、交通アセスメントの考え方を導入した分析対応を行う必要があると思います。 その為、 「 重要物流道路における交通アセスメント 」の制度という観点から GLP施設の 計画を見ると、よりその深刻さを感じます。 1. 重要物流道路 とは 初めて耳にする言葉かもしれませんが、全国の幹線道路のうち「 平常時・災害時を問わない安定的な輸送を確保するための物流上重要な道路網 」を 国土交通大臣が指定する制度が平成 30 年に道路法等の一部を改正する法律により創設され、その指定された道路を 「 重要物流道路 」 と言い、高速道路や国道のような幹線道路が指定されています。 ●重要物流道路制度が創設された背景等については下記をご参照下さい。  「 重要 物流 道路 制度 を 契機 と し た 新 た な 広域 道路 交通計画 に つい て 」 ●重要物流道路の詳細は下記リンクからご確認ください。   https://www.mlit.go.jp/road/sisaku/butsuryu/Top03-02-03.htm 2. 道路交通アセスメント とは 施設の立地に先立って周辺交通に与える影響を予測し、適切な対策を事前に実施することにより、既存の道路交通に支障を与えることなく施設を立地させるとともに、立地後に交通状況が悪化した場合の追加対策について検討することをいいます。 3. 対象とする施設 は 重要物流道路のうち、一般国道(指定区間)の沿道に立地を予定している施設であって、次の (1) から (4) までに掲げる全ての要件を満た...